東北地方を代表する郷土玩具こけしは、ユニークで愛らしい表情などから、昔からのマニアさんたちに加えて、新しいファンも増え続けています。
こちらの津軽系こけしは、りんごこけしでおなじみ阿保正文工人の作品。今ではあまり見かけなくなった、緑のぐるぐるの蚊取り線香にのったこけしちゃん。こけしとは結びつかないモチーフが、なぜかしっくりきてしまう、その着眼点に驚き、癒されます。
きれいにまとめたおだんご頭と、おちゃめな表情がなんとも愛らしいですね。
左から、A、Bのこけしです。
胴部分には蚊が描かれています。遊び心がたまりませんね。
※伝統こけしの扱い方について
こけしは手で触った際、色落ちしないようにロウ掛けして加工しているもの、作品の色彩観点からロウ掛けしていないものの2種類あります。
ロウ掛けしていないものに関しては、木に色彩を施しただけのものですので、触れると簡単に色落ちします。
ロウ掛けしているものは少しであれば触れても色落ちしませんが、擦ったり、汗ばんだ手で触れると色がにじんだり、かすれることがありますのでどちらの場合にも気をつけてお取り扱い下さい。
左から、C、Dのこけしです。
※伝統こけしの展示方法について
長時間直射日光にあたると色が褪せ、激しい温度変化が起きる場所に置くと乾燥により木にヒビが入ったり、熱で顔料が流れてしまう可能性がございます。美しい色彩のまま展示するためには、直射日光があたらず激しい温度変化が起きない場所に飾って下さい。